
いつも家計がギリギリ。どうしよう?
Q. 春に結婚したばかりです。妊娠したので専業主婦になりました。結婚前は自分のお給料のほとんどを使う生活 をしていたので、一家の主婦としてやっていけるか不安です。 これからどうやってやりくり上手の奥さんになっていけばいいか、教えてください。
新米主婦のHさん(28歳・専業主婦) / 夫(30歳・会社員)
A.「赤字は悪」と知って、黒字にしましょう!
Hさんと同様の方は数多くいらっしゃると思います。今回から家計マスターをめざすあなたへ、 「家計マネジメントの達人・4回シリーズ」をお送りします。家計を豊かにしていく基礎を、楽しく学んでゆきましょう。
Step1 「赤字は悪」と知って、「収入の範囲内で生活する」決意を!
ゆりもと(以下「ゆ」) まず「一家のお財布を預かるという家族の信頼に応えるのが、主婦の使命」
だと心得ましょう。
そして、家計の基本である「収入の範囲内で生活する」と決意することです。
Hさんの家計はどうですか?

Hさん(以下――) 恥ずかしいんですが、こんな状況です。
ゆ 毎月の収支がマイナスになっていますね。このマイナス分は、夏冬のボーナスで穴埋めしているわけですね。
―― 手取りが少ないので、なかなか生活が回らなくて・・・。
ゆ まず「赤字は悪」「黒字は善」ということを、しっかりと知ることが大切です。特に借金やローンは最小限にすべきです。
―― 家具やクルマの支払いがまだ残っていますけど・・・。
※ 詳しくは、家計お助けアドバイスシリーズ「カードローンの返済が苦しい」をご覧下さい。
借金体質が身につくほど怖いことはありません。大きくふくらんだ借金から家計を再建する大変な苦労を思えば、 毎月の支出をセーブして赤字を出さないほうが、はるかに簡単で報われる努力です。ここをまず、きちんと押さえておきたいですね。
―― わかりました。「赤字は悪」と知って、収入の範囲内で生活する決意をします。
ポイント
◆ 「黒字は善・赤字は悪」と知りましょう。
◆ 赤字家計は自分も苦しみ、家族や周囲の人にも迷惑をかけるので、なるべく早く黒字化をめざしましょう。 赤字家計脱出の一歩は「決意」です。
◆ 必要な収入を確保し、収入の範囲内できちんと生活することが「家計の基本」です。
Step2 「ギリギリ家計」から「黒字体質」に変えよう!
ゆ まずは赤字体質からの脱却が先決ですが、入ってきただけきっちり使ってしまって、 あとには残らない(貯蓄が増えない)方にも、やはり問題があります。
―― 私のところも、あるだけ使ってしまうので・・・。
ゆ ギリギリ家計は、今の時点でこそ赤字にはなっていないかもしれませんが、ちょっとした不意の出費で、 いつ赤字転落してもおかしくない、とても不安定な状況です。 プラスマイナスゼロで安心していてはいけません。一生を通じて黒字を続けるためには、貯蓄を大きくしていくことをめざしましょう。
―― はい、少しずつでもプラスを生むように心がけます。
ポイント
◆ 「赤字ではない」という状態で安心していては不十分です。
◆ 予期せぬ出費・収入ダウン・家族の病気やケガで、赤字転落するおそれがないか、考えましょう。
Step3 貯蓄の最低ラインは? ⇒ 生活費の3ヶ月〜半年分をまず貯めましょう!
―― では、どれくらい貯金をすればいいんでしょう?
ゆ まずは、生活費の3ヶ月〜半年分を貯めましょう。 毎月20万円で生活できるご家庭なら、100万円程度が目安になります。 これだけあれば、不意のアクシデントで収入が減ったり、なくなってしまったとしても3ヶ月〜半年の経済的猶予があれば、 すぐに家計が転覆しないで済みます。
―― うちの場合は、まず100万円ですね。
ゆ 貯蓄があると、赤字や毎月ギリギリの生活を続けている人に比べて、心の安定度が大きく増します。 心に余裕があって暮らせることが「豊かさの基本」です。本気で努力すれば、早い人で1年、遅くても数年で実現できますよ。
―― わかりました。毎月1万円ずつ貯金して、ボーナス分もなるべく貯金に回すようにしたいと思います。
ゆ さらに将来的には、お子さまの教育費や住宅購入費など、大きなお金が必要になってきますから、 主婦としては、大きなお金を動かせる「家計のマネージャー」をめざしましょう。
ポイント
◆ 月収の3ヶ月分以上の貯蓄を、最低目標ラインと考えましょう。
◆ 家計において「ダム経営」を実践しようと決意しましょう。
家計でも「ダム経営」が大切
(松下幸之助「実践経営哲学」より抜粋・意訳)

家計においても、ダム経営の考え方は重要です。経済的ダムとしての貯蓄をつくっていこうと心がけていれば、だんだんそうなりますが、 本心では「ギリギリでもなんとか回ればいいわ」と思っていると、何年たっても「ギリギリ家計」や「赤字家計」で苦しむことになってしまいます。 「経済と心のダム経営」をめざしたいなら、「豊かな家計」をしっかり心にインプットしましょう!
ゆりもとひろみ
雑誌『アー・ユー・ハッピー?』2007年10月号掲載分 2008.05.12 再編集
