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生命保険でカバーされない、身近にあるリスクとは?

2010年11月16日

ファイナンシャル・プランナー ゆりもとひろみ

今回は、「生命保険の落とし穴」について、お話したいと思います。

生活保護受給者が増加している理由は

生命保険とは、不意のアクシデントによる、生活の心配に対して、備える手段のひとつです。ご主人様が亡くなられたときは、死亡保険で、遺族の生活を支えることができます。また、あなたやご家族が入院されたときは、医療保険で、入院代や手術費用をまかなうことができます。

では、あなたのご家庭では、死亡でも入院でも無いけれど、収入が途絶えるリスクって、ありそうでしょうか? 生活保護受給者は現在増加しています。どのような理由で、生活保護を受給しなければいけなくなるものでしょうか?

リストラや商売の失敗で、収入がなくなってしまうため?

確かにそういう理由の方も相当多いです。

けれど、ダントツに多い原因は、「傷病・障害による収入の減少」です。

収入が途絶えるリスクに対応する保険

病気やケガで後遺症が残ってしまい、退院はしたけれど、職場に復帰することができない。収入はストップする一方で、毎月数十万円の支出は止めることはできず、貯蓄があっという間に底をついてしまう。

このような理由で、生活保護を受けることになってしまう方が、非常に多いのです。特に最近増えているのは、精神性疾患、ウツ病などで、何年にもわたって、仕事ができない状態になるケースですね。このような状態になった場合の補償が健康保険(会社員や公務員が加入)にはあります。

「傷病手当金(しょうびょうてあてきん)」といって、働けなくて自宅療養がつづいても、最長1年半は、給与の約3分の2が受け取れる、手厚い制度です。けれど国民健康保険加入の自営業者には、この補償はありません。働けなくなる=収入も途絶えるリスクが、非常に高いのです。

「所得補償保険(しょとくほしょうほけん)」といいます。

ゆりもとFP事務所に、保険相談に来られるお客様の多くは、この所得補償保険に高い関心をお持ちです。どのようなケースで、いくらの保険金をいつまで受け取れるか、それに対して保険料はいくらの負担になるかをご説明すると、そうですね、2〜3人に1人くらいの方が、加入を希望されます。加入される方の動機は、大きく以下の3つくらいになります。

自営業なので、働けなくなったときの補償を準備しておきたい。
サラリーマンだが、長期間仕事に復帰できないリスクをカバーするために加入したい。
働けない期間がしばらく続いても、生活はやっていけそうだが、住宅ローンの返済がなくならないのはキツイ。住宅ローンの返済額相当の補償には入っておきたい。

皆様の中で、上記に同感です、という方がいらっしゃれば、一度、所得補償保険について調べて見ることをお勧めします。

2010年11月15日発行 ゆりもとFP事務所メルマガ掲載コラム 再編集


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