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海外投資3つのメリットのウソ? 本当?

2011年09月14日

ファイナンシャル・プランナー ゆりもとひろみ

先日、外貨預金で有名な、ある大手銀行幹部の方と 話す機会がありました。

その方の話によると、 3月の大震災以来、資産を円だけで持っていることに不安を感じて、 外貨預金の相談に来るお客様が、非常に増えているとのことです。

また、FP相談をしておりますと、5年ほど前の海外投資ブームの影響で、 漠然と海外投資をするといいことがあるようにイメージしている方が、とても多いことが感じられます。 海外投資がお得! というイメージを具体的にすると、大きくは以下の3つになります。

海外投資のメリット (と、イメージされているもの)
1.節税になる!
2.日本で買えない利回りの高い商品がある!
3.資産を護る保険機能


今回は、相談の現場で、国内外の運用アドバイスに携わっている 私たちFPから、実際のところをお話したいと思います。

1.「節税になる」は本当?

世界には、運用利益に税金がかからない、 「オフショア地域(タックスヘイブンとほぼ同じ意味)」 というものが、確かに存在します。 現地においては、運用中は運用益が非課税なので、 運用を続けると複利効果が高まるメリットがあります (日本では途中で利益が出ると、課税されたうえで再投資となります)。

ただ、最終的に利益が確定した時点では、 日本人であれば、日本の税制で利益に課税をされます。 運用益をその国に置いておいたままであっても、日本に戻しても同じで、 課税を逃れられるということは、原則、ありません。

ということで、節税目的で海外投資をする、というのは、 基本的にはあんまりお勧めしておりません。 他の目的のおまけ程度に考えていただいたほうがよいでしょう。

2.「日本で買えない利回りの高い商品がある!」は本当か?

日本で買えない良い商品は、確かにあります。 代表的なものとしては、以下の2種類があります。

 オフショアファンド
日本では買えない、成績のよいヘッジファンドなどがあります。 利回りは平均で10%を超えてくるような、優れものも存在します。
※あくまで過去の実績ですので、今後の利回りが保証されているわけではありません。

 海外不動産
マレーシアをはじめとする東南アジアなどの、 コンドミニアム投資などが有名です。 不動産&海外が好きな人には、ワクワクする運用方法ですね。

ただ、実行する際には、、以下のようなハードルがあります。

・最低投資額が大きい
優秀なオフショアファンドは10万ドル〜購入可能なものが多い。 小口で買える場合もありますが、手数料が割高になったり、 ラインナップがガクンと減ってしまいます。

海外不動産も、良い物件を選びたければ、諸経費+頭金で1,000万円くらいは必要になってきます。 利回りは手取りで5〜7%といったところで、日本に比べて格段に高いわけではない国が多いです。

・海外送金、外国語の書類、現地法律の対応など、手間がかかる。
利回りが多少よくても、現地まで年1回行く必要があったりすると、 たいてい交通費で利益が飛んでしまいます。 また、現地の情報に精通していないと、古い情報で惑わされて、 はずれ投資をしてしまうリスクが高くなります。

たとえば、マレーシアは今年になってから、外国人の不動産投機を押さえ込むために、 「外国人は現地の一般価格(800万円くらい)の不動産は買えない、 1,500万円以上のものしか買ってはいけない」と変更されました。 これによって最低投資額が上がり、不動産選びは少し難しくなりました。

3.「資産を護る保険機能」は本当か?

まず、何に対しての「保険」か? ということから整理しましょう。

「日本の国」もしくは「政府」もしくは「国内金融機関」に、 万が一のことがあった場合のリスクヘッジとして、 資産の一定割合を、円以外、日本以外に移しておくというのが、 保険機能という意味です。

たとえば、日本ではひとつの銀行では、 1,000万円とその利息以上は、万が一破綻すると保障されない (=ペイオフ)という制度があります。

そのため、国内の法律から離れたところに、一定の資金を置いておくことは、 資産の分散や保全という面では、一定の意味があるといえます。

ただし、現在は安全性の高いと考えられる通貨はどこも金利が非常に低く、 また円高が進んだ場合は、短期では目減りしてしまう可能性もあります。

逆に金利の高い新興国通貨に投資するのは、 「リスクを負って利回りを目指す投資」であって、 保険の意味合いは薄れます。

あくまで保険と割り切るなら、外貨で一定資金を保有するのはありです。 その場合は、通貨の流通量・国家財政の健全性などから選んでいくと良いでしょう。


2011年08月08日 ゆりもとFP事務所メルマガ掲載コラム 再編集


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