【レッスン11】 欲と希望の見分け方(2)

解説

願いの正当性を考えるにあたって、 前回の宿題は、下記の考え方のどこが問題で、どういう願い方にすればOKなのでしょうか? というものでした。

  • 受験で自分が志望校に合格するのは、誰かを不合格にするため、勉強はがんばるけれど、本気で願ってはいけない
  • 希望の会社に自分が就職すると、それは誰かが不採用になることだから、願ってはいけない

このような思考パターン、あなたの中にありませんか?
一見自己犠牲的で美しく見えるのですが、実は、宇宙の輝きを損なわせている思考パターンだとしたら、驚きますか?

その答えあわせをするために、世界を創っている秘密を紐解いてみましょう。

世界をカタチづくるエネルギー

私たちの世界は、大きく2つのベクトル(方向性をもったエネルギー)で構成されています。 その2つのベクトルとは、「進歩」と「調和」です。 私たちがア・プリオリに(なんとなく、人間として生まれて感覚的に)、良いと思うものは、ほとんどこの2つに分類されます。

発展、勇気、成功、発明発見、努力、獲得…これらは進歩ですね。 言いかえれば、「どこまでも伸びていこうとする力」です。

感謝、優しさ、寛容、許し、思いやり、平安…これらが調和。 言いかえれば、「どこまでもつながっていこうとする力」です。

言葉の持つイメージを比較してみましょう。どちらもとても素敵なイメージが並んでいます。 けれど、進歩のグループ、調和のグループ、どちらかひとつだけの世界だとすると、 なにか片手落ちで、足りないような感じを受けないでしょうか?

不思議でとても美しいことに、この世界や人間は、2つのエネルギーが、ベストのバランスを保つときに、 一番輝くことができるようになっています。

私たち一人一人の人間は、進歩タイプ、調和タイプという特徴はありますが、どちらの要素も必要なことは、全員が共通しています。

次に、2つのエネルギーの現れ方の良し悪しを見てみましょう。

進歩のエネルギーの現れ方

良い形競争や切磋琢磨が、より優れたものを生み出し、
多くの人の喜びや幸福につながる。
悪い形・競争が行き過ぎて、お互いを傷つけあったり、つぶしあう。
・成果だけ取れればよいと思い誤る。
・競争に負けた人や自分を全否定する。
・過当競争、自殺、戦争、犯罪

調和のエネルギーの現れ方

良い形お互いが思いやりをもって尊重しあって共存できる。
調和、慈悲、平等
悪い形鍛えれば輝きを増せるのに、行動しない、させない。
怠惰、停滞、堕落、臆病、過保護

これらをふまえると、宿題の答えはこのようになります。

成功体験が多い人は、どちらかというと、進歩のエネルギーを積極的に使いこなしています。 選手が力を抜いて遠慮しあっている高校野球やオリンピックでは、見ている人は感動できません。 各人が精一杯の力を出して、合格や成功、勝利を目指すことが、 社会全体の進歩につながるなら、遠慮なく、全力アタックすべきなのです。

「遠慮しないで願い、行動する」ほうが、自分や世界のためになることも多いんです。 なかなか悪くない願いだと思えるなら、今までよりちょっとだけ、勇気を出して進んでみましょう☆

このコラムを書いた人

圦本 弘美(ゆりもと ひろみ)/ FPのご紹介 - 株式会社FPフローリスト

ゆりもとFP事務所 代表
株式会社FPフローリスト 代表取締役社長

ゆりもと ひろみ

ファイナンシャル・プランニングで
日本を元気にします!

  • CFP®認定者
  • 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
  • 宅地建物取引士
  • 一種外務員