【レッスン15】 やらないことが正解

今年は久しぶりに、節分の日にお味噌を仕込みました。
大豆をゆでるのに、家のお鍋総動員で半日かかりました。 その後家族で大豆をつぶし、塩麹(しおこうじ)をまぜ、 壷に詰めました。

娘が「いつ食べられるの?」と聞くので、 「半年後よ」というと 「えーっ、半年!?」と、ものすごく驚いていました。そういえば、時間をかけることで実りを享受できるもの、 あまり彼女とやってこなかったなあと思いました。娘は、 「夏休みになったら、このお味噌でお味噌汁が食べられる~♪」 と、楽しみにしています。 楽しみに待つ人が増えると、楽しみが増えることも、 今回の収穫でした。

それでは、15番目のレッスンにご案内いたします☆

解説

子供の学力を上げたければ、最初はどんな塾や教材でもよいので、 始めることが大切です。 勉強の習慣を身につけ、続ければ続けるほど成果が出ます。

ところが中学受験、高校受験、大学受験となるほど、 志望校の選び方や勉強する内容の選択肢が増え、 勉強の作戦が複雑化高度化していきます。

すべての志望校は受験できないこともあるでしょうし、 すべての良い教材を勉強することは時間的に不可能です。 かけてあげられるお金、時間、子供自身のやる気や体力に合わせて、 絞り込んで戦力を集中する方が、勝率は上がってきます。

人生、開業、プロジェクトの立ち上げも同じところがあります。 最初は、「とにかくやってみる」「チャレンジしてみる」 ことで前進していけます。 がんばればがんばった分だけ前に進める感じがする、 楽しい幸せな時期があります。

ところが、ステージが上がってくると、 未来の、より大きな成功や幸せのために、 「今はやらない」ことが正解の場合もでてきます。

「いまは時ではない」と感じたときには、 あせったり落ち込んだりせずに、力を蓄えましょう。

水瓶(みずがめ)に水を一滴一滴溜めるように力をためて、 「できること」「できる時期」を 静かに待ちながら見極め、耐える力が、人生に最高の実りをもたらします。 耐えるというのは、必ずしもつらいことではありません。 お味噌の熟成を待つように、 楽しみながら静かに時を重ねていく忍耐ができると良いですね。

このコラムを書いた人

圦本 弘美(ゆりもと ひろみ)/ FPのご紹介 - 株式会社FPフローリスト

ゆりもとFP事務所 代表
株式会社FPフローリスト 代表取締役社長

ゆりもと ひろみ

ファイナンシャル・プランニングで
日本を元気にします!

  • CFP®認定者
  • 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
  • 宅地建物取引士
  • 一種外務員