家計見直しのワザ47【第12のワザ】これであなたも保険見直しマスター その2
ファイナンシャル・プランナー ゆりもとひろみ
今回は、万が一のときに潜んでいる、保険の落とし穴を防ぐ方法についてお話しします。
突然、多額の保険金が入ってきたら?
ご主人に万が一のことがあったとき、遺された家族が経済的に困らないよう、多くの方は生命保険に加入します。信頼できる営業担当者やFPに必要保障額を計算してもらい、納得できる保険に入っていれば安心だと思うかもしれません。
ところが、もし不運にも万が一の事態が起きた場合、予期せぬ落とし穴が待っていることがあります。それは「急に大金を持つことによるリスク」です。
日頃は数万円〜数十万円をやりくりしている家庭が、いきなり数千万円、場合によっては億単位のお金を手にすると、多くの人が金銭感覚を狂わせてしまいます。
実際、ある生命保険会社の調査によると、保険金を一時金で受け取った人の多くは、平均で約7年で使い果たしているそうです(本来は40〜50年かけて使うべきお金です)。
こうしたリスクを防ぐために必要なのが、今回のワザです。
【第12のワザ】
自分の「マネーリテラシー」に合った保障を選ぶ
マネーリテラシーを高める
「マネーリテラシー」とは、お金を上手に管理し、活用できる力のことです。勉強やスポーツと同じように、努力次第で高めることは可能です。しかし、一朝一夕で身につくものではなく、日々の学びと実践を積み重ねる必要があります。
保険金を計画的に受け取る
では、現時点のあなたの「マネーリテラシー」で、もし莫大な保険金を受け取ったとき、冷静に対応できるでしょうか?
自信がない場合は、保険金の受け取り方を工夫する方法があります。例えば「年金方式」で受け取れるタイプを選ぶことです。10万円や20万円といった額を、数十年にわたって毎月受け取る仕組みにすれば、給与と同じ感覚で家計管理ができます。
応用として、まとまったお金が当座で必要な分は「一時金」で、残りの生活費は「年金方式」で受け取る、といった組み合わせも可能です。
専門家に相談する
万が一のときに「どう使えばいいのか分からない」と感じたら、ファイナンシャルプランナーに相談するのも有効です。保険や金融商品を組み合わせて、「必要な時期」に「必要な金額」を受け取れるようプランニングしてもらえます。
良い保険加入とは、単に保障額が十分であることにとどまらず、遺された家族が大金に翻弄されず安心して暮らせるように配慮されていることです。
ぜひ一度、ご自身やご家族の「マネーリテラシー」に合った保障になっているかを見直してみてください。
このコラムを書いた人

ゆりもとFP事務所 代表
株式会社FPフローリスト 代表取締役社長
圦本 弘美
ゆりもと ひろみ
ファイナンシャル・プランニングで
日本を元気にします!
- CFP®認定者
- 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
- 宅地建物取引士
- 一種外務員

