家計見直しのワザ47【第15のワザ】夢を実現させるためのコツ
ファイナンシャル・プランナー ゆりもとひろみ
第3のワザで、「お金を貯める目標(夢)を持ちましょう」というお話をさせていただきました。今回は、さらに一歩踏み込んでみたいと思います。
夢を描くというのは、たとえて言えば、皆さんの心のキャンバスに「目的地」を描くようなものです。これだけでも、あなたのエネルギーは方向性をもって働き始めるので、「目的地」へ近づくスピードは早まります。けれど、これだけでは実現できないことも実際には数多くありますよね。
なぜでしょう?
それは、心のキャンバスにまだ描き足りないものがあるからなんです。
【第15のワザ】
夢に「日付」と「金額」を設定する
「目的地」の他に心のキャンバスに書き足す必要があるもの――それは、「今あなたのいる地点」と「目的地」までの地図です。
現在、あなたは(時間的、金銭的に)どの地点にいるのか。そして、どういう道順をたどれば夢にたどり着けるのかを心に詳しく書き込むことが、夢の実現に向けて大きな威力を発揮します。
さらに「目的地」までの旅に必要な持ち物=準備すべきお金も、ここで明確になります。
この「ルートをはっきりさせる作業」こそが、夢に「日付」と「金額」を設定することなのです。
例えば、
- いつかは住宅を購入したい人なら、「○年後に3,500万円の家を買うために、頭金として1,000万円を準備する」
- 子どもが生まれたばかりで、将来は海外の大学に留学させたいと考えている人なら、「18年後に学費と生活費で2,000万円を用意する」
- 老後の生活資金に不安がある人なら、「65歳までに、年金に上乗せして月々20万円を確保できるよう、いまから毎月いくら貯蓄・運用するか」
こうして「希望のライフイベントに必要な時期と金額」を見積もってみると、初めて現実的なアクションに移れるようになります。
そして、その道筋を具体的に描き出すためには、FPにライフプランを作ってもらうのもとても有効な方法です。プロの視点で「無理のない計画」を一緒に作ることで、安心して将来に備えることができます。
いつまでたっても実現できない夢には、よくこんな前置きがついています。
「いつか○○したい…」
「お金が貯まったら○○を手に入れたい…」
でも、この「いつ?」「いくら?」をはっきりさせないまま、あるいは無意識に避けてしまっているケースが多いのです。
もし、皆さまが「いつか」で止まっている大切な夢をお持ちなら、ぜひ勇気を出して「日付」と「金額」を決めてみてください。分からない部分は仮決めで構いません。まずは地図を描いてみることが大切です。
実際にやってみると「はっきりさせることは何も怖くなく、むしろ前に進む力になる」「今のうちに考えてよかった」と気づけるはずです。
特に「いつかマイホームを」と考えている方は、今すぐこの作業を始めてみることをおすすめします!
このコラムを書いた人

ゆりもとFP事務所 代表
株式会社FPフローリスト 代表取締役社長
圦本 弘美
ゆりもと ひろみ
ファイナンシャル・プランニングで
日本を元気にします!
- CFP®認定者
- 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
- 宅地建物取引士
- 一種外務員

