【レッスン12】 すべての物事には意味がある

解説

順風満帆に進むことが人生の意味であるなら、ほとんどの人生は失敗になってしまうかもしれません。

傷ついた、勝てなかった、できなかったという、一見マイナスに見える経験も、 そこに意味があると受け入れられたとき、過去をプラスに書き換えることが可能です。

私の子供たちは4つ年が離れています。間で一度流産をしているためです。 その時は、いろいろきついことが重なっており、生まれて初めて、心が壊れかける体験をしました。

過労や挫折でバーンアウトすることは、それまでも定期的にありました。 そういう時は、しばらく休んでいるとまた元気が湧いてきて、 いろいろチャレンジを始める自分に戻れていました。

CFPを独学で一発合格をしたのと、 流産は同時期の体験です。 かなりの負荷を自分にかけてしまっていました。 そこに人間関係で初めて経験するストレスも重なりました。

流産の処置手術から半年くらいは、放心状態のようにすごしました。 心のバケツに穴が空いてしまったようで、いくら時間がたっても、いつものように、 エネルギーが溜まってこないのです。

なかなか立ち直れなかった理由には、「もしかして私のせいで、赤ちゃんが流れてしまったのでは」 という罪悪感が払拭できなかったこともありました。 妊娠8週目で分かったので、赤ちゃんの身体的な問題による流産だという説明を、頭では納得していましたが。 「もう2度と子供を生めないのでは」という脅迫概念に悩まされるようになりました。

半年後、年が明けてまもなく、娘を授かることができました。 その年、初詣にお参りした鶴岡八幡宮には、愛子様お誕生をお祝いする垂幕がかかり、 子宝の幸福にあやかれそうな、寿いだ雰囲気で癒されたのを今でも覚えています。

その後も切迫流産と切迫早産で入院して大変でしたが、なんとか無事、元気な女の子を出産できました。

妊娠から出産までの間に、私にできる唯一のことは、「できるだけ何もせず、とにかくじっとしていること」でした。 何かをがんばってはいけない、気持ち悪くて本も読めない、というのは、人生で初めての体験でした。

娘を無事にこの世に送り出すまでは、何度も祈る気持ちになりました。 赤ちゃんは、自分が欲しくて「生む」ものではなく、「授かるもの」であることを、身をもって知りました。

自分の努力を超えたところで、世界が動くことがある
起きていることを素直に受け入れたり、授かったりすることが大切なこともある

そういったことを心で知ることができるようになったのは、 この体験のおかげだと思っています。

ここで、もうひとつ、とても大切なことがあります。 苦しい気持ちを解放するためには、 「意味を見つける」ことではなく 「意味があるであろうことを受け入れる」ことが大切なのです。

「あのつらい体験が、自分に必要だった意味はこれだ!」 と分かる時は、 もしかしたら人生がずっと経ってから、ということも多いでしょう。

ですから、今、意味がわかる必要はありません。 「自分にとって必要なら、いつか分かるときがくるはず」 と「ありのままに受け入れる」ことが、苦しみを癒し、 過去を正す力になります。

言うのは簡単ですが、実践はとても勇気のいる作業です。 発展の扉を開くために、一緒にがんばってまいりましょう☆

このコラムを書いた人

圦本 弘美(ゆりもと ひろみ)/ FPのご紹介 - 株式会社FPフローリスト

ゆりもとFP事務所 代表
株式会社FPフローリスト 代表取締役社長

ゆりもと ひろみ

ファイナンシャル・プランニングで
日本を元気にします!

  • CFP®認定者
  • 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
  • 宅地建物取引士
  • 一種外務員