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カンタン家計簿のつけ方

2007.08.09

Q.お金の管理ができず、毎月赤字でイライラしています。家計簿は挫折してつけていません。どこから手をつければよいのでしょうか。

A.通帳を家計簿がわりにして、資産管理をしましょう。そして「収入額面」ではなく、「実際に使ってよい金額」を把握しましょう。

Step1 自動引き落としされる金額を把握します。

通帳 ふきだし
ゆりもと

※光熱費は月によって変動するので、毎月18万円は引き落とされると考えましょう。

Step2 現金で必ず出ていくお金を把握します。
 ・夫のこづかい等 30,000円
 ・子どものおけいこ代2人分 10,000円
 ・新聞代 4,000円
【必ず現金で出ていくお金】 計44,000円
200,000円 ― 44,000円 = 156,000円
(これが、努力でやりくりできるお金です)。
Step3 さらに、ほぼ決まっている支出の推定額を把握します。
 ・食費 60,000円
 ・生活雑貨 10,000円
 ・ガソリン、車代 15,000円
 ・本 5,000円
 ・医療費 10,000円
 ・被服費 3,000円
 ・交通費 6,000円
ほぼ決まって出ていくお金 計109,000円
156,000円 ― 109,000円 = 47,000円 (残った47,000円が、実際の「自由に使えるお金」になります。これが、家族のレジャーや趣味に回してもよい金額です)。
Step4 赤字を出さない!

引き落とし以外の約20万円を、全部使えるような気持ちでいると、ついつい使いすぎてしまいます。実際に「自由に使えるお金」の予算内で、よく考えてから使い、赤字を出さないようにしましょう (通帳残高プラス手持ち合計が、前月より少しでも増えていたら成功!)。
また慣れてくれば、月1万円でよいので、貯蓄に回せるようにしていきましょうね。

お金とのつき合いは「人生の必修科目」

家計簿をつけるのが苦手で、毎月赤字になっている方のなかには、カードローンをいくつもかかえている人もいらっしゃいます。ほしいものがあるけれど、手元にお金がない、そんなときでもカードを利用すれば、先に手に入れて楽しむことができるので、一見とても便利な方法です。

ほんの時折、人生のここぞ! というときにローンを利用して道を開いたり、毎月使う上限を決めて、計画的にカードを利用することができる場合は、プラスに出ることもあります。けれど、無計画にローン先行型生活を習慣化してしまうと、厳しい将来が待っていることになります。

カードローンというのは、将来の収入を前借りして使ってしまう行為です。さらに高額の利息を支払うことになるので、将来の収入を目減りさせてしまいます。どんな理由であれ、借金があると、心に引っかかりをかかえたまま生活をしている状態になり、精神的には不安定になりがちです。また、ちょっとしたカード利用を重ねることで、借金が雪ダルマ式にふくらんで、返済の見通しがつかなくなり、生活自体が破綻してしまう、という危険も隣合わせに存在しています。

生活費のレベルでカードのお世話になって、赤字が普通になっている方は、一念発起して、ローンの精算にとりかかりましょう。まずは、収入の範囲内での支出を厳守し、少しでもローンの返済に回せるお金を捻出する努力をしましょう。複数のカードをお持ちで、管理できていない状態なら、どうしても必要な1〜2枚以外はいったん処分しましょう。

また、ローンをいくつもかかえている場合は、なるべく金利の低いローンに一本化できないか検討し、残ったものは、金利の高いローンから集中的に完済していくようにしましょう。3年ほど努力すれば、必ず状況は好転することと思います。

でも、目標が低いと、せっかく借金を返し終わっても、安心感からまた安易にローンを利用してしまうおそれがあります。めざすゴールは借金がゼロの状態ではなく、常に家計が黒字体質で、将来必要になるお金をすべて、先行貯蓄で準備できる状態です。計画的に蓄財し、貯蓄が毎年ふえていく状態を続けられると、どれほど精神的にも健全で安定感があるか、ぜひ体験していただきたいと思います。

家計簿 お金の管理ができなくていつも赤字だったり、安易にローンを重ねて首が回らなくなると、お金を利用していたつもりが、お金に人生を支配され、自由を奪われしまうことになります。お金と上手につき合って、人生の自由度を上げていく技術は、学校では教えてくれませんが、現代社会で生きていくためには、全員共通の「人生の必修科目」みたいなものです。ですから、きっちりと勉強すべきは学んで、積極的に取り組んでいきたいものです。

ゆりもとひろみ

雑誌『アー・ユー・ハッピー?』2006年6月号掲載分 2007.08.09 再編集


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