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ナンバーワンとオンリーワンは両立するの?

2010年10月16日

ファイナンシャル・プランナー ゆりもとひろみ

ナンバーワンにならなくてもいい?

さて、「ナンバーワンとオンリーワン」というテーマで思い出す、有名なヒットソングがありますよね(*^_^*)

そうです、数年前大ブレークした、SMAPの「世界に一つだけの花」です。

♪ ナンバーワンにならなくてもいい ♪

♪ もともと特別な オンリーワン ♪


というサビのフレーズは、ちょうど日本全体が、出口の見えない不景気に苦しみ、うつ病や自殺が増え続けていたつらい冬に、「競争や環境に負けたことで落ち込まないで。そのままのあなたで、輝いているんだよ」と、私たちの心に、優しい癒しのそよ風を吹かせてくれた名曲です。

私はこの曲を耳にするたび、あの頃の、苦しみの多い世情の感じを思い出します。実は、この曲のテーマは、人生の意味を考える上で、かなり根深い課題を含んでいます。

この曲は、春の選抜高校野球の入場行進曲に選ばれたことがあります。そのときに、「ナンバーワンを目指して、全力で頑張っている球児たちに、ナンバーワンにならなくていい、という歌詞は相応しくないのではないか」という意見が出て、物議を醸しました(確かにその通り、と思いませんか?) 政府の事業仕分けでも似たような発言が話題にのぼりましたね。

「ナンバーワン」は、「オンリーワン」の原動力

私たちは、一人ひとりがかけがえのない存在で、そのままでも輝く宝を持って、人生の旅を続けています。そして、外の環境にどうしようもなく傷ついて、旅を続けられないほど落ち込んでしまったときは、この歌の歌詞のように、自分の人生の中で必ずあった、「オンリーワン」の輝きを再発見し、自分がこの世界に存在する、宝物のひとつであることを認識しなおして、生きる勇気としていく必要があります。

けれど、自分を等身大で見つめることができるくらい、元気を取り戻せた方は、真のオンリーワンを目指して、自分探しの旅を再開してほしいと思います。一人ひとりが、世界に一つだけの花だけど、その花を最高に美しいものに仕上げ、そしてその美しさで、多くの人を幸せにする為には、何も努力しなくてもいいと言うわけではありません。

むしろ、逆に、「ナンバーワン」を努力目標として、自己ベストの努力を重ね続ける姿が、本当のオンリーワンの輝きを放つための原動力です。ナンバーワンとオンリーワンの関係は、「成功」と「幸福」の関係と言えるかも知れません。

「成功」とは多くの人から見て価値のあること、「幸福」とは、あなたや家族にとって、内面的にかけがえのない価値があることです。

最高の「ナンバーワン」を目指す姿が、「オンリーワン」という結果を生み、多くの人々を又幸福にしていく、と言うのが、この世界で支えあって生きている私たちの目指す姿ではないでしょうか。

そして、世の幸福と成功を両立している人たちが、必ず大切にしている、「2つの魔法の力」を、使いこなしている背景がありました。皆さんは、2つの魔法の力が何だかお分かりになりますか? そして日常の中で、その魔法を使いこなせているでしょうか?

それでは、第31のワザ をお送りします。

【第31のワザ】 「努力」プラス「感謝の心」
「与えるモード」をめざそう

大変当たり前のことに見えますが、この2つの魔法の力を極めた人は、たいていの成功と幸福を実現することができるくらい、奥が深く、すごい力を発揮する美徳なのです。成功するための、努力の大切さについては、皆様、よーくご存知のことと思いますので(*^_^*) 感謝について少し考えを深めてみたいと思います。

皆様の周り、家庭や職場で、ものすごく頑張っているんだけど、成功しない、他の人が白けてしまう、と言う人はいませんか?

そういう状態の人(誰でもそういう時期はあると思います)の心から出ている不満を言葉にすると、

どうして私はこんなに頑張っているのに、誰も認めてくれないの? よい結果が出ないの?
どうして、私より頑張っていないほかの人の方が、評価されていたり、幸せそうだったりするの!? おかしい、許せないわ!


こんな感じですね(^^ゞ

こういう状態に陥っている方は、確かにものすごく努力はされているのですが、もう一つの魔法の力を、反対の方向に使っている為、努力が逆転して、自分につらい結果がぶつかってきているのです。

こういう場合、自分の努力が報われないことを周りの人や環境のせいだと感じ、責める思いが出ています。これは心の法則でいうと「奪う」状態に陥っています。成功でも、幸福でも、実現できている人の心の状態は、必ず、「与える」モードになっています。

努力は「足し算」、感謝は「掛け算」

誰かを恨んでいて幸福と言うことはありえません。心から人の幸福を願えなくて、長く続く成功を手にすることはまずありません。自分の心が明るく優しい「与える」モードになっているかの、一番わかりやすいチェックポイントが、「感謝の心」が日々持てているか、ということになります。

毎日頑張っているつもりだけれど、成果が今ひとつと感じる方は、「毎日、自分は感謝を深めることができているか」を、ぜひ心がけてみてください。

家族や日々接する方々に対して、自分の生活を支えてくださっている、全ての存在に対して。

ひとつ感謝ができると、今まであったのに気付かずにいた、大切な宝をひとつ発見し、ひとつ分、あなたの幸福が増えます。そして、感謝された人(モノ)も、感謝ひとつ分、幸福になるのです。

すごいと思いませんか? 感謝を重ねていくだけで、世界に宝がドンドン増えていくんです。そして、感謝を深めていくことで、幸福の宝を次々と増やしていった方は、次第に目に見える成功も実現できるようになってきます。努力は《足し算》で、感謝は《掛け算》で、力を発揮してくれるような感じです。感謝の素晴らしさがお分かりいただけましたら、早速身近な人に対して、実践してみてくださいね(^_-)-☆

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