家計見直しのワザ47【第11のワザ】これであなたも保険見直しマスター その1
ファイナンシャル・プランナー ゆりもとひろみ
今回は、「保険見直しの、さらに突っ込んだポイント」をお届けします。
保険見直しの基本は、【第2のワザ】と【第4のワザ】でお分かりいただけたと思います。
保険会社が万が一破綻したときのリスク対策は?
人生の不慮のアクシデントを金銭的に支えてくれるのが保険です。特に一生涯の死亡保障や医療保障を必要とする方にとって、保険会社とは長い付き合いになります。
保険会社が長期にわたり健全であること、すなわち「経営状態が安心できる」ことが、会社選びの最重要ポイントです。
しかし現実には、現時点で調べられる範囲では「数十年先も大丈夫か」はわかりません。人生のリスクに備えるために保険に入るのに、会社選びを間違えると、保険自体がリスクになりかねないのです。
では、契約している保険会社が万一破綻した場合の被害を減らす方法はあるのでしょうか?
今回のワザでは、この疑問にお答えするとともに、既存の保険加入方法の落とし穴を避け、人生の選択肢を増やす保険の入り方をご紹介します。
【第11のワザ】
保険の入り方にも「ホケン」をかける
「保険の入り方にホケンをかける」とは、分散投資の発想を保険にも取り入れることです。つまり、保険会社を複数に分けて加入するという方法です。
複数の保険会社に保障を分けるメリットとして、一般的には「保険会社の破綻リスクに備えられる」という点が挙げられます。
人生のステージに応じて、必要な保障は多様です。
- 一生涯の死亡保障 → 終身保険
- 一時的に高額の死亡保障を安く用意 → 定期保険
- 貯蓄性と保障を兼ねたい → 養老保険
- 入院や手術に備えたい → 医療保険
かつては、これらを「1つの会社の1つの保険」にまとめるのが一般的でした。主契約に特約を付ける形です。
しかし、バブル崩壊後の数十年間で【8つの保険会社が破綻】しました。もし契約会社が破綻すると、保障全体がダメージを受け、大慌てすることになります。
「この保険会社は50年後も大丈夫」と断言できない場合は、保険を分散して加入することを検討してもよいでしょう。
例えば、
- 終身保険はA社
- 医療保険はB社
- 定期保険はC社
といった具合です。複数の健全な保険会社に分散することで、万一A社が破綻しても、B社・C社の保障は無事なので、被害や慌てるリスクを減らせます。
そして、第二のメリットとして、「保険商品のいいとこ取りができる」ということが挙げられます。保険会社によって得意商品は異なります。医療保険が充実している会社、定期保険が割安な会社、運用型保険に強い会社などです。
安全な会社で、自分にとって有利な商品を組み合わせれば、保険料を抑えつつ保障を充実させることができます。
「保険の入り方にホケンをかける」ことで、破綻リスクへの備えと商品の最適化を同時に実現できます。
このコラムを書いた人

ゆりもとFP事務所 代表
株式会社FPフローリスト 代表取締役社長
圦本 弘美
ゆりもと ひろみ
ファイナンシャル・プランニングで
日本を元気にします!
- CFP®認定者
- 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
- 宅地建物取引士
- 一種外務員

