家計見直しのワザ47【第14のワザ】「節約リバウンド」を防ぐ
ファイナンシャル・プランナー ゆりもとひろみ
今回は、「節約リバウンド」を引き起こす正体に迫ってみたいと思います。
節約リバウンドの正体は?
まじめに節約に取り組んでいる方なら、「節約リバウンド」に悩まされた経験があるかもしれません。コツコツと節約を続けていたのに、あるときドカドカと使い始めて止まらなくなり、せっかくの節約分が吹き飛んでしまう。落ち込んだ勢いで、さらにやけになって使ってしまう…。
まさにダイエットのリバウンドとそっくりの症状です。では、どうすれば防げるのでしょうか。
それには、リバウンドが起きるときの「共通する心理状態」に目を向ける必要があります。ここに解決のヒントが隠されています。
それでは、第14のワザをお送りします。
【第14のワザ】
ストレス対策で「節約リバウンド」を防ぐ
ストレスがたまると弱点が表面化する
一般に、過度なストレスにさらされ続けると、女性の場合は特に食欲が増すそうです。
「イライラすると食費も体重も増えてイヤになるわ」という方も多いでしょう。ストレスはそれ以外にも、その人の弱い部分にしわ寄せを起こします。
- 料理が苦手な人は、食事の献立が悲惨になる
- 掃除が苦手な人は、家の中が散らかる
- 家計管理が苦手な人は、数字がぐちゃぐちゃになる
- 感情コントロールが苦手な人は、家族に八つ当たりを連発してしまう
こうした状態に陥ると、簡単に節約リバウンドが起きてしまいます。イライラや自己嫌悪で「衝動買い」や「投げやり買い」に歯止めがかからなくなるのです。
「ああ、私、全部あてはまるわ…」という方、落ち込まなくても大丈夫です。物事には原因があり、必ず解決策もあります。一緒に考えてみましょう。
自分を責めずに、おだやかな自分を取り戻す
誰にでも「苦手なこと」はあります。問題は、苦手をカバーできないほどストレスが高まっていることです。
消費文化が成熟した今、お金を使うことでストレス解消したくなるのも自然なことです。
大切なのは「浪費する自分を責める」ことではなく、ストレスを減らし、おだやかな自分を取り戻すこと。
ストレスフルで行動が乱れているときは、時間的・体力的・能力的・金銭的・精神的な面で、どこかにムリをしているはずです。思い当たることはありませんか?
そのムリを一つひとつ整理し、手放していくと、ある時点でふっとラクになる瞬間があります。そこがあなたの「適正範囲」です。無理に詰め込まず、心に余白を持ちましょう。
たとえば、「今月から食費を半分に減らそう!」と急に始めれば、達成できないストレスでリバウンドを起こします(この場合、「時間」「金額」「料理のスキル」に無理がありますね)。
理想を実現するための工夫
まずは「1割減」を目指してみましょう。食材の買い方を工夫したり、安くて栄養のある献立を取り入れたりすることから少しずつ始めるのです。
1割減らせたら、その状態を維持できるよう意識してみる。維持できたら、次のステップでまた少し減らしてみる。
こうして無理なく進めることが、ストレスをためないコツです。
また、自分だけでは解決できない悩みがあるときは、人に聞く・本を読む・ネットで調べるなどして、とにかく解決法を探してみましょう。その際、「これがつらくて我慢できない」ではなく、「こういう状態になれたら元気になれる。そのためにはどうすればいい?」と問い方を変えると、糸口が見つかりやすくなります。
家族もストレスから解放する
自分のストレスを減らせたら、次は家族のストレスにも目を向けましょう。家庭がくつろげる空間になれば、外でお金を使わなくてもストレスを発散できます。
ご主人が飲みに行く回数が減り、家族と過ごす時間が増えるかもしれません(これは家計にとっても大きなプラスです)。
みなさんは、ストレスを和らげるためにどんな工夫をしていますか?また、やってみたいことはありますか?
このコラムを書いた人

ゆりもとFP事務所 代表
株式会社FPフローリスト 代表取締役社長
圦本 弘美
ゆりもと ひろみ
ファイナンシャル・プランニングで
日本を元気にします!
- CFP®認定者
- 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
- 宅地建物取引士
- 一種外務員

