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ドル建て保険は買ったほうがいいの?

2011年12月16日

「日本経済って将来不安。やっぱり外国のお金に移したほうがいいのかしら…」

そう思っていた矢先、外資系の保険会社の営業マンから、「円高が進んでいるのでドルが安く買えて、 円より金利がこんなに高いですよ!」と、すすめられ、 「結局のところ、ドル建て保険を購入してもいいのですか?」と、お客様から相談を受けることがあります。

確かに、円建て保険は1%前後の金利なのに対し、ドル建て保険は、3〜5%もの金利がつく場合があります。 高い金利に惹かれて、ドル建て保険を購入した方は多いのではないでしょうか?

けれど、ドル建てで本当にいいのかな…と不安に思う方もいらっしゃると思います。

結論から言うと、ドル建て保険は、運用資金の一部ならお奨めの選択肢です。 勿論それ以外にポイントがありますので、ポイントを押さえながらお伝えします。


予想のつかない為替の動き

まず、ドル建て保険を検討する際に知っておくべき重要な事実があります。それは、 「将来、為替(円の価値)が上がるか下がるかは、誰も分からない!」ということです。

世界同時株安はあっても、世界同時通貨安という言葉はありません。

為替はシーソーゲームのようなもので、片方がさがればもう片方は必ずあがりますので、 いくつもの通貨に分けてじっくり持っていれば、あまり為替の動きを気にしないで金利を 受け取っていくことができます。

つまり、大切なことは、為替リスクをどう考え、どう対処するかです。

まとめると以下の2つになります。

(1) 将来シーソーのように上がったり下がったりすることを知っておく。

(2) 円以外の通貨を持ち、シーソーゲームのように上がったり下がったりしても問題ない通貨を複数もっておく。

10年、15年後に日本円の価値がどうなるか分からない以上は、ドルを持っていることは一つの安心材料です。 そのため将来必ず、円高になり続けると予測を立てている人以外には、円以外のドル建て保険を保有することは 意味があるので、お奨めの保険なのです。


ドル建て保険を検討する場合

最後に為替リスクのデメリットを回避する為にドル建て保険を具体的に検討する場合の条件をお伝え致します。

(1)運用資産の一部であること(目安は2〜3割)
例えば、1,000万円の運用資産のうち、ドル建てのトータル払込額は200〜300万円程度になるようにご検討ください。
※将来の為替リスクをどう捉えるかで割合は変わってきます。あくまでもひとつの目安としてお考えください。

(2)積立で購入(ドルコスト平均法)
10年以上にわたって毎月1万円ずつドルを購入するなど一定期間分けて買い続け、為替リスクを減らす。


将来どうなるか分からない時代、あなたの資産を守りながら増やす、安心できる投資方法を選んでいきましょう。

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