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時の魔法を有利に使う方法

2011年6月10日

ファイナンシャル・プランナー ゆりもとひろみ

今回は拙いながら、私の体験をもとに、最後のワザをご案内させていただきます。

このコラムの元となっているメルマガをスタートしたのは、2003年7月でした。 当時は「FPとして仕事がしたい!」という一心でした。けれど乳飲み子を抱えていて、実家の助けも遠くて受けられず、 その中でもできることとして、精一杯の覚悟でメルマガを始めました。 発行するときに、「メルマガの書き方」的な本を探したのですが、全くない状態で、心細く、手探りでのスタートでした (その1年後くらいには、書店に「メルマガ成功法」のたぐいの本が溢れ始めました)。

わたし的には、「FPは絶対これからの時代、必要になるし、多くの人の役に立てる仕事だ!」 と確信がありましたが、世間の認知度は厳しい状態でした。

「FPになりました」と知り合いや友人に話しても、「???」、知っている人の方が少ない時代でした。 主婦で、FPという職種で、事務所を構えて成功するというのは、経営コンサルタントさんに聞いても 「ありえない、考えられない」といわれる夢でした。 全力でがんばりたくても、子育ての大切な時期だったため、0.3人前くらいでしか動けない時期が続きました。

どうしても叶えたい夢や目標があるとき、でも現実には、まっすぐにそこにたどり着く道が 開かれていないと感じるとき、このギャップをどのように受け止め、心を前向きに保てばよいのでしょうか?

それでは、【第47のワザ】を発表します。

【第47のワザ】 ムリはしないが、あきらめない

それから8年が経ち、乳飲み子だった娘は小学3年生になりました。 多くの素晴らしいお客様と出会え、FPとしては大変恵まれたキャリアを積み、 メルマガは出版化が実現し、信頼できる事務所スタッフに恵まれました。

長かった開業から8年の大半は、ひたすら耐える時代でした。

子供たちが小さいうちは、少しでも私が無理をしようとすると、とたんに病気をしたり、喘息で入院したりするので、 ほとんど身動きが取れない中で、細々と仕事を続けていました。 子育てと主婦業の傍ら、空いた時間を全てFP業につぎ込んで、綱渡り的な時間のやりくりをしながら、 精一杯、相談業務や執筆を続けていました。

その後2007年からは、主人が脱サラ・FP事務所に協力してくれるという、予想外の展開がありました。 出版や各地でのセミナー開催など、表向きは活躍しているように見え、急に仕事が広がりました。

けれど、主婦が事業の主体となるには、それだけのしわ寄せが家庭に来ます。

仕事・夫婦関係・子育て・プライベート全てを完璧にスマートにこなすということは不可能です。 そう出来ているように見える女性がいたら、その女性を陰で支えている人たち、もしくは 犠牲になっているシャドーの部分が必ずあるはずです。

当然、全てを思うようにこなすことはままならず、 いろいろなことがギクシャクして、先に進めないと思うこともありました。 無理に道を開こうとしても、自分や周りを傷つけるだけで、進みません。

そんな時、
物理的に無理なことをしたり、
大切なものをこわして夢にたどり着いたとしても、
それは本当に自分が願っていたゴールと言えるのだろうか?

また一方、現状では無理がある夢だからといって、
諦めてしまうのが、本当に正解なのか?
それで自分の人生は悔いがないといえるのか?

ということについて、何度も何度も考えました。そして、以下のような考え方でやってきました。

今無理だからといって、ずっと無理なわけではない。
時期が来ていないのなら、時間を耐えて待とう。
その間、一番大切なものを見失わないようにして、今の環境でできる、夢に向かう努力を、 ささやかでよいから絶やさずに続けよう。
また、かたくなにならずに、人の援助や協力を受け、感謝をしていこう。

そうやって行くうちに、這うように進んでいたのが、いつの間にか運命の輪が回り始め、 スピードを上げて、夢に向かって走れるようになって来ました。

これが皆さんにとっても正解かどうかは分かりません。 もっと上手な生き方、もっと上手なやり方があるのかもしれません。 私の場合は、こういう風に考えないと耐えられなかったし、無理に運命の扉をこじ開けるのではなく、 かといって努力をしないのでもなく、夢をあきらめないということを貫く、ということを満たすやり方は 他になかったように思います。

よく言い古された言葉ではありますが、

「成功する人は、成功するまであきらめない人」

というのは、真実だと思います。私は常にそうありたいと願っています。

大切な夢をお持ちの方に、参考になれば幸いです。

2011年5月30日 ゆりもとFP事務所メルマガ掲載コラム 再編集


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