マネー美人になるためのちょっとした心がけ
2010年10月16日
ファイナンシャル・プランナー ゆりもとひろみ
今回は、以前、年末に開催した家計セミナーで好評だった、家計を振り返るポイントをご紹介します。
このセミナーは、当事務所発行のメルマガ「ピンチを救う! 47の家計見直し術」 の読者が企画してくださり、20名ほどの方に「年金不安解消法」と「お金を活かせる節約法」をお話させていただきました。セミナーの内容の中で、家計の節目に、ぜひやって頂きたい、お金の反省法についてご紹介しました。
1 お金の使い方を反省する
みなさまは、年初に立てた計画は覚えていらっしゃるでしょうか。
「これは達成できた」「これはダメだった」と振り返りながら、次の抱負を考え始めている方もいらっしゃることでしょうね。「行動」の反省をされる方は多いのですが、自分の「お金の使い方」を反省することも、お金とうまく付き合うスキルをアップするためにとても大切です。
といっても、家計簿を眺めて
「今年もこんなにお金が出て行ったのか・・・。来年は子供の進学もあるし、どうなることやら・・・」
と、ため息をついていても、あまり進展がありませんね。
今回は、これまで使ったお金のうち、ターゲットを絞って振り返って見たいと思うのです。
2 振り返る項目は?
年初〜これまで使ったお金のうち、ターゲットを絞って振り返るには、まず、使ったお金のうち、生活費や住居費・教育費など、必ず出て行ったお金と、数千円単位の小さな支出はちょっと置いておきます。
振り返っていただきたいのは、「その金額をその目的のために使うのも使わないのも 自由であったけれど、あなたや家族の意思で使うことを選んだ支出」です。
そして金額は3万円以上、もしくは5万円以上くらいでピックアップするとちょうどよいと思います。液晶テレビ、家族旅行、ブランドバッグなど、意外にたくさん出てきませんか。年間合計すると普通のご家庭なら、50万円以上はいくと推定されますので、半期分でしたら、25万円くらいが目安になるでしょう。
この支出について、ちょっとしたポイントを意識して振り返ってみたいと思います。
それでは、第29のワザ をお送りします。
3 無駄遣いの傾向性を見つける
それでは、まず、使った目的と金額を紙に書き出してみましょう(頭の中で思い浮かべるのでもよいですよ)。
それぞれについて、「今考えても、そのことに、その金額を使ったことは納得できるか」を振り返っていただきたいのです。その際に、とてもわかりやすい基準は、「これだけの価値とお金を交換できてよかったー」と思い返して感謝が湧いてくる支出は、 合格 です。
一方、「あんなことに使うんじゃなかった。もったいなかった。 やり直せるなら違う選択をしたなあ」という気持ちになる支出は、要反省 ということになります。感謝で使えたこと(物)、使って残念だったこと(物)、それぞれに理由も考えて見ます。すると、あなたの 無駄遣いの傾向性 が見えてきます。
4 無駄遣いの傾向性と解決方法
(1)衝動買いタイプ
欲しい! と思ったらよく調べないでパッと買ってしまう。後で落ち着いたらそんなに使うものでもなかった、あるいは、じっくり調べて待てば、何万円も安く買えたのに・・・。
このタイプは購入対象の研究不足が一番の敗因です。自分の中に相場観ができていない対象に関しては、その場で買うのは避け、人に聞いてみたり、調べたりして情報を増やしてから判断するようにしましょう。
(2)見栄買いタイプ
誰かが持っているとどうしても欲しくなって買ってしまう。お隣さんが万博に行ったから、家も行かずには引けない、という動機で行ってしまった。このタイプは、外からの情報や人の目でなく、自分の中から湧いてくる思いに素直になって、判断をする訓練が必要です。あなたにとって、家族にとって深く長く幸福をもたらすものか、考えてからお金を使うようにしましょう。
(3)恐怖心買いタイプ
今買わないとなくなってしまうからと不安になり、(損をしたくなくて)衝動的に買ってしまう。保障や保険料に納得がいかないまま、入ってないと大変なことになりますよ、と言われて、あわてて保険に入ってしまう。このタイプは「損をしたくない」という気持ちが強すぎて(ときおり、そこに悪意ある人からつけ込まれて)、逆に貧乏くじを引いてしまう回数が増える、というパターンに陥りがちです。
「損をしないぞ」と思いすぎるのではなく、「感謝で使える支払いをして行こう」と切り替えることで、落とし穴を自然に避けられるようになって行きます。
3パターンご紹介しましたが、皆さまには、心当たりがあるものが、ありましたでしょうか?
使ったお金の「感謝度チェック!」をしながら、マネー美人をめざしましょう☆
ゆりもとFP事務所メルマガ掲載コラム 再編集