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保険見直しのはずせないポイント その2

2010年9月21日

ファイナンシャル・プランナー ゆりもとひろみ

保険見直しについて真剣に考える前に、ひとつ質問です。

ホケンって、本当に必要なんでしょうか?

保険が必要な理由

結論から言うと《全然使う予定のない貯蓄が何千万円》というような恵まれたご家庭以外は、あったほうが安心できそうです。というのも、家計の主たる収入者にアクシデントが起こると、たとえ皆様がこのメルマガで取り上げる秘訣をすべて実践されても、貯蓄は10倍にならない…どころか、貯蓄が底をついてまわりの人に迷惑を掛けてしまうかも知れないからです。

そこで「万が1」が起きたとしても、家計が転覆してしまわないように、貯蓄を取りくずす原因となる様々なアクシデントへの備えを《保険》というカタチで用意しておくと、不安なく貯蓄倍増を目指せます。

けれど、その保険料が多すぎたとしたら……。

「万が1」の場合の備えは万全だけれども、「万が9999」の場合はまったく貯蓄が増えない、という本末転倒なことになりかねません。悩ましいですが、バランスを取ることが必要ですね。そこで、第4のワザをお送りします。

【第4のワザ】 サイズと予算のバランスが取れた保険見直し

さあ、保険見直しを実践するには、何から始めればよいのでしょうか?

あなたに必要な保障は?

多くの方は『保険料の安さ』から選ぼうとするでしょう。ところが、そのやり方ではベストの選択ができない恐れがあります。例えば、とっても安い値段で洋服を買えたとしても、「サイズ」が合わなかったら、決してうまく着こなせないでしょう。買いもの上手になる秘訣は、まずは「どんな商品をほしいのか」を明確にすること。そして、自分に合った「サイズ」を選ぶこと。

保険にあてはめると、サイズとは「適正な○○○○」のこと。これを知っているかどうかが、最初の勝負どころなのです。

あなたのご家庭の家族構成・職業・ライフステージ・人生観に合った保障の内容と金額を理解することが必要です。例えば自営業のご家庭でしたら、ご主人さんが亡くなったときもそうですが、病気などで倒れて働けなくなったときの方が、むしろピンチかもしれません。収入が途絶えたうえに、医療費がかさむというダブルパンチにどう対応するか考えておく必要があります。

また、この文章をお読みの方のなかで「私は100才まで生きるぞ!」と固く決意している方がおられましたら、いわゆる「長生きリスク」への対応策を考えておく必要がありますね。そして「長生きしたほうがお得!」になるような保険の入り方をすると、安心して長寿番付エントリーを目指せますね。

適正な保障内容を把握したら、いよいよ価格の検討です。

あなたにとっての適正価格は?

ここでも、気をつけていただきたいことがあります。それは、何をもって「安い」といえるかは、人によって違うということです。

例えば、またお洋服の例で考えてみましょう。今度は、親戚の結婚式があるので、留袖(とめそで)が必要になった場合です。「着物の収納スペースはないし、着るのはせいぜい5年に一度ぐらいだわ」という方は、レンタルで済ますのが、一番安く済むでしょう。一方、「うちは親戚付き合いが多くて、年に1度は留袖を着る可能性が高い。留袖は一生使えるし、着物ダンスもあるので、長く使えるものがあったほうがいいな」という方は、じっくり吟味して購入されるとよいかもしれません。

――つまり、「安い」の考え方として、「さしあたって必要な保障を、できるだけ安く用意したい」という考えと、「一生涯における保険支払いの総額を安く抑えたい」という考え、どちらをご希望かによって、選ぶ保険も変ってくるということなのです。

あなたに必要なバランスのとれた保険は?

家計のピンチ度がとても高く、悲鳴が聞こえてきそうなご家庭は、とにかく当面の保障を、最低価格で用意することが賢明です。

ただ、少し余裕があるご家庭ならば、「主人と私、それぞれ何歳ぐらいまで生きるかなあ?」と老後の人生や生活までイメージしてみて、保障内容と払込総額のバランスが取れているか、一度じっくり考えてみることをお勧めいたします。

そして、「万が一のとき、これだけは保険でカバーしたい」「この部分まで保険にすると、予算を超えてキツイので、気を引き締めて、残りは貯蓄で対応しよう」などと、保障内容にもナットク、予算面でも充分ナットクした上で、決めるとよいでしょう。

それでは最後に、保険見直しのポイントをおさらいしておきます。

安全な保険会社で、必要な保障を満たして、そして、一番リーズナブルな保険はどれかを検討する。もし、予算内で全部の保障がカバーできない場合は、一番落とせない保障から、優先順位をつけて用意していくことです。 この手順で保険の見直しを行えば、ベストな選択ができることと思います。

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