トップページ  >  FPコラム  >  第12のワザ 自分の「お金のインテリジェンス」に合った保障を選ぶ

これであなたも保険見直しマスター その2

2010年9月27日

ファイナンシャル・プランナー ゆりもとひろみ

今回は、万が一の時に潜んでいる、さらなる落とし穴を防ぐ方法をお話いたします。

突然、多額の保険金が入ってきたら・・・

ご主人様に万が一のことがあったとき、遺された家族が、経済的に窮地に陥らないように、多くの方は生命保険に入ります。信頼できる営業マンやFPに、ぴったりの必要保障額を計算してもらい、納得できる保険に入っている方は、何も問題がないように見えますね。

ところが、不運にも万が一の事態が起こってしまうと、予期せぬ落とし穴が待っていることがあるのです。それは、急に許容範囲を超える大金を手にすると、人生が狂う人が、残念ながら少なくないのです。

私たちの世代は、お金に対する教育は受けてきていません。日頃、数万円や十数万円くらいのお金を、一生懸命やりくりして生活している主婦が、いきなり数千万円、億単位のお金を持ってしまうと、8割がたの人が金銭感覚を狂わせてしまうようです。

ある、生保が調べたところによると、保険金を一時金で受け取った人は、平均7年で、そのお金を使い果たしているらしいです(そのお金は、40〜50年かけて使うべきお金だったはずですね)。

お金の感覚が狂い、分不相応な生活をし始め、その結果保険金が底を付くと、以前より苦しい生活に陥ってしまう。こんな危険を防ぐために、どのような対策をとればよいのでしょうか?

それでは、第12のワザをお送りします。

【第12のワザ】
自分の「お金のインテリジェンス」に合った保障を選ぶ
お金のインテリジェンスを高めよう

みなさんは、お金のインテリジェンスという言葉を聞いたことがあるでしょうか?

これは、簡単に言えば、どれぐらい大きなお金を使いこなせるか、という才能のことです。この、「お金に対する才能」は努力で高めることは可能です。

ただ、他の勉強やスポーツと一緒で、思えばすぐに「あなたのお金のインテリジェンス」が高まるわけではありません。お金の勉強を重ね、何十回も、自己認識(セルフ・イメージ)とお金に対する考え方を変換し続ける努力が必要なのです。

保険金を計画的に受け取る

では、さしあたって、今のあなたの「お金のインテリジェンス」で、ご主人様に万が一の時、莫大な保険金を受け取っても、冷静でいられるでしょうか?

今後40〜50年分のお金を計画的に使う自信があるでしょうか?

もし、自信がなければ、保険金の受け取り額を自分で扱える額にしてもらいましょう。最近人気があるのが、死亡保険金を「年金方式」で受け取れるタイプです。

保険金をいっぺんに受け取るのではなく、10万円とか20万円を、数10年にわたって毎月受け取る仕組みです。これなら、ご主人の毎月のお給料で生活してきた主婦にとって、とても家計管理がしやすいですね。

もし、当座まとまったお金が必要なら、その部だけ「一時金型」の保険に入り、残りの生涯の生活費は「年金型」で準備するという方法もあります (ちょっと応用編です)。

また、万が一の事態が起こってしまい、大金をどうすればいいのか分からない場合は、お近くのファイナンシャルプランナーに、資金のプランニングをご相談ください。保険や金融商品を活用して、「必要な時期」に「必要な金額」が受け取れるよう、プランニングしてくれるはずです。

よい保険加入というのは、充分な保障に加えて、遺された家族が、お金に翻ろうされずに暮らせるところまで、考えに入れておくものだと言えるでしょう。保障内容があなたの、または伴侶の「お金のインテリジェンス」に合っているか、一度話し合ってみることをお勧めします。

ゆりもとFP事務所メルマガ掲載コラム 再編集


このページの最初へ戻る