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これで納得! 終身タイプ医療保険の考え方

2010年9月27日

ファイナンシャル・プランナー ゆりもとひろみ

今回は、「医療保険って本当に必要なの?」「私や主人は入ったほうがいいの?」と疑問をお持ちの方に役立つお話をしたいと思います。

普通、医療保険を選ぶ時に、判断の基準になるのは、月々の保険料であることが多いですね。「入院日額○○円が、月々○円で用意できます」という宣伝をよく見かけることと思います。

これは間違いではないのですが、一生お世話になる終身タイプの医療保険を選ぶなら、もうひとつ、大事な金額がかくれていることを見落としてはいけません。

それでは、第13のワザをお送りします。

【第13のワザ】 「保障」と「保険料」の総額を把握する
Question

ある会社の医療保険に35歳の女性が加入したとします。

  入院日額1万円 (通算1000日)
  期間は終身 という保障に対し、

  月々の保険料は1万円
  60歳で払込完了 だったとします。

※ 実際には、1入院の限度日数があったり、手術給付金はもっと出たりと細かい条件は色々ありますが、ここでは単純化してお話します。

さて、この女性が受け取れる最高額はいくらでしょうか?

Answer

答えは1万円×1000日=1000万円ですね (これは一生で1000日以上(!)入院した場合ということになりますが)。
では、支払い保険料の総額はいくらでしょう?

こちらは1万円×12ヶ月×25年=300万円になります。

つまり、「この医療保険に入る」というのは、 最高1000万円を受け取れるという保障を、合計300万円で買う ということでもあるのです。

保険を違った角度でみる

月々の保険料1万円と保障額1000万円を比べるだけでなく、支払い総額の300万円と比べると、違ったことが見えてきます。

まず、意外な視点としては、一生の入院日数の合計が300日以下だったとしたら、保険に入ったほうが(計算上)高くつくと言うことです。ただし、入院日数の合計が300日以上1000日までの場合は、受け取る額の方が多くなり、大変助かるということになります。また、加入後まもなく、長期入院をしてしまった場合も、たくさん受け取れるのでありがたい、ということになりますね。

医療保険に入るべきか、入らなくていいか、簡単な目安をまとめておきます。

「健康には自信があり、払った保険料以上の入院はしないと思える人」で、「保険料を払う代わりに、その分のお金をきちんと貯蓄に回せる人」は、医療保険に入らなくてもいいかもしれません。

一方、「一生のうちに入院を多くする可能性は高いと思う人」「長期入院になったとき、貯蓄を取り崩すのはキツイという人」「もしくは取り崩せる貯蓄がない(!)という人」「保険料として収入から天引きされなければ、使ってしまう人」。こういう方は、医療保険に加入しておいたほうが賢明だといえます。

今回の話を参考に、ご家族の医療保障を考えてみてください。

最後に

医療保険は、入院した時にお見舞金をいただけるものですが、入院するリスク自体を減らしてはくれません。「よい医療保険に入ったから安心」ではなく、病気にならないように健康管理・体力づくりをすることが大事ですよね。

また、保障を充実させたいあまり、入院して「モトが取りたく」なるほど、高い保険料にしないことも注意してください。支払い総額を考えて、納得できる保険を選びましょう!

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