株がお買い得なのはどんなとき?
2010年10月25日
ファイナンシャル・プランナー ゆりもとひろみ
運用のスキルを上げて、将来困らない潤沢な資金を持ちたい、という方が増えています。今、株式市場が興味深い動きをしていますので、参考にしながら、投資の基本を確認してみたいと思います。
投資の基本は?
ここ数年の株式市場の値動きを見ていると、以前より感情的といいますか、極端な動きをしやすいように見えますね。ネット証券が充実し、短期売買で儲けたいシロウトさんが多く参入していることもあってか、下がり始めるとあっというまに値崩れしますし、上がり始めると加熱しやすい感じを受けています。
「世界全面安」とか、「株安連鎖」「株価の底が見えない」などと、ニュースで騒がれると、パニックで売る人も増え、投資へのモチベーションはどんどん下がります。逆に一転して株式市場が活況の時期が来ると、「今日も大幅続伸」「最高値更新」などというニュースでいっぱいになり、投資参加者もどんどん増え、参加したくてたまらないムードになります。
さて、ここで問題です。
買い時は株価が下がったときでしょうか? それとも上がったときでしょうか?
そうです。正解は、
安いときに買って、値段が上がったら売ることですね。
だとしたら、株や株式型投資信託で運用を考える方は、ニュースや大衆心理とは逆の行動をとる必要があります。
それでは、第38のワザ をお送りします。
◆ 投売りで株価が下がっているときは、バーゲンセール中だと思って投資をする。
◆ 逆に猫も杓子も株の話を始めて、高値更新が続くときは、利益確定のために売却のタイミングを検討する。
デパートなどのバーゲンセールとは逆なので、主婦のみなさまは、最初はちょっと慣れないかも知れません。バーゲンだと、みんなが盛り上がっているときが一番安くて買い時ですものね。でも、株は、盛り下がっている時が買い時で、盛り上がっているときが売り時なんです。世間のムードや感情で動くのではなく、冷静に値段をみて売り買いすればよいだけですので、心がければできるようになります。
売買の注意点
長期投資を心がけている皆様には、頻繁に売買をすることを、お勧めしませんが、この法則を利用するなら、以下の2点を検討すればよいかと存じます。
1.市場の低迷時には、余裕資金があれば追加投資を検討する。
2.予想以上の資産価値の急上昇が見られた場合は、一部を売却して利益を確定する、または、リバランス(資産の配分を投資を始めた時点と同じ割合に戻す)を検討する。
また、そんなに細かく値動きを見れない方や、詳しく見ていると動揺してしまうわ(@_@) という方は、毎月積立で株や投資信託を購入するのがおススメです。
第35のワザ 損失に対するアクションを決めておく で、ご説明したように、買い付け単価を下げる効果がありますし(ドルコスト平均法)、最近のように乱高下している株価に振り回されず、「機械的に」投資して行けるのがすぐれた点です。日本株は長期で見れば上昇トレンドの最中ですので、短期の値動きに振り回されずに、資産形成を続けていただきたいと思います。
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