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誰でも入れる保険って、おトク?

2008.04.11

病院 Q. 誰でも入れる入院保険は、本当にお得なのでしょうか? (50代 主婦 Sさん)


A.最近、テレビコマーシャルで、「誰でも入れます」という医療保険をよく見かけますね。大変お得そうに見えるので、加入する人が多いそうです。 実際のところ、本当にお得になるのか、教えてほしいという質問がたびたびありましたので、某保険会社の商品を各種類、調べてみました。


「普通」 と 「かんたん告知」 と 「告知不要」 の医療保険
同一保険会社で入院日額5000円の例

保険商品一覧

注)この一覧表は情報提供を目的として作成しました。単純な保険料の比較だけで、加入の選択をされないようご注意ください。

医療保険の告知レベルは3タイプ

医療保険は、告知の詳しさによって、大きく3つに分けられます。

(1)普通の医療保険

保険料は割安で保障が厚い分、健康状態を厳しくチェックされます。

通常の健康告知、「3ヶ月以内の診察、検査、投薬」と「5年以内の入院、治療、検査、投薬」等が必要です。

告知の内容を見て、保険会社が「この人は、入院の可能性が高そうだ」と判断すると、加入を断られたり、保険料が割増になったりすることがあります。入院歴があったり、持病のある人は、保険料が安い医療保険に入れないことがあります。


(2)告知がかんたんな医療保険・・・限定告知型医療保険

「普通の医療保険」より、告知の内容が少なくてすみます。

保険会社が質問している特定の病気以外は、告知の必要がなく、告知の内容は(1)に比べて緩やかになっています。持病があったり、5年以内の入院歴があって、「普通の医療保険」に入れない方でも、入れる可能性は増えます。

保障のほうは、「普通の医療保険」と比べて部分的に少なくなっているものの、ほぼ近い内容の保障を受けられます。ただ、保険料は結構高くなります。


(3)告知のいらない医療保険・・・無選択型医療保険

どんな健康状態の人でも入れます。

保険料は5年や10年更新でアップしていきます(「普通の医療保険」や「告知がかんたんな入院保険」は、保険料はアップせず、一生保障を続けられるタイプがある)。「更新までに払う保険料」が、「最大で受け取れる保険金額」とあまり変わらない商品が多いようです。

例えば、5年更新で保険料が月1万円としますと、5年間で60万円を支払うことになります。一方、保障のほうは、入院一日あたり5千円、手術が5万円、最大で120日までの日数保障だったりします。

目いっぱい入院して手術を受けると、65万円くらい受け取れる計算になりますので、これでは、5年の間に限度いっぱい入院しなければ、保険料を支払う代わりに貯蓄しておいた方がお得になるという計算になります。

医療保険 見極めポイント
「告知のいらない医療保険」は、保障が相当少ないことを知ろう

1年以内に必ず入院する自信のある人以外は、貯蓄で備えた方がベターかもしれません。 支払う保険料の総額と、最大で受け取れる保険金額を比較チェックしてみましょう。

※「告知のいらない医療保険」は、加入後3ヶ月以内は保険金が出ないのでご注意ください。

「告知がかんたんな医療保険」を検討する前に普通の医療保険にチャレンジしてみよう

「普通の医療保険」が割増保険料になっても、「告知がかんたんな医療保険」より安い保険料で済むケースもあるからです。

「普通の医療保険」は、一社で断られても、あきらめずに他の保険にチャレンジしてみよう

「普通の医療保険」は、ある保険会社で入れなくても、別の保険会社で加入できる場合もあります。

特に50代以上の方で、「普通の医療保険」や「告知がかんたんな入院保険」に入れる可能性があるのに、おトクそうだから、「告知のいらない入院保険」に入ってしまっているケースが多いそうです。

これを機会に保障内容と保険料を確認してみてはいかがでしょうか。

 ゆりもとひろみ  


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