住宅ローンの「勝ち組」に入るコツ
2009.3.3
住宅ローンの「勝ち組」に入るコツ
Q. 家を新築することになり、3000万円を35年のローンで組みました。でも、返済が完了するのは夫が81歳のとき。今後の教育費などを考えると、月々の支払いが不安です・・・。
相談者 : Mさん(38歳・専業主婦) / 夫(46歳・自営業)、子ども3人(中1・小4・小2)
■ 手取り月収 : 約45万円(月によって変動)
■ 年間貯蓄 : 100万円
■ 現在貯蓄額 : 500万円
■ 物件価格 :建築費 3000万円 (土地は親の援助)
■ ローン : 3000万円/35年ローン(夫81歳まで)/全期間固定金利3%
■ 月々の返済額 : 11万5455円
A.今後10年間のお金の見通しを立てたうえで、積極的に繰り上げ返済をしていきましょう。
夢のマイホームを建てるためには、「住宅ローン」を組む方が多いでしょう。しかし、返済計画が甘い場合、「途中で支払えなくなってしまいました……」なんてことにもなりかねません。そんなことにならないために、「住宅ローンの勝ち組に入るコツ」をご紹介いたします。
住宅ローンを組んだら同時に保険を見直し、落とし穴をなくしておくことで、不測の事態があっても家を手放さずに返済をつづけていくことができます。3つのポイントをチェックしておきましょう。
住宅ローンを組むとほとんどの方が、ローンと同額の「団体信用生命保険」に加入することになります。もし、ローン返済の途中で、ご主人に万が一のことがあった場合、この保険がローンの残債を代わりに返済してくれます。任意加入の金融機関もありますが、通常の生命保険より割安ですし、家族に負担をかけないためにも、必ず加入しましょう。
「団信」に加入することで、賃貸の時よりも、ご主人の生命保険の支払額を減らすことができる可能性があります。ただし、「固定資産税」や「管理費・修繕費」などの支払いはつづくことをお忘れなく。
住宅ローンの名義は全額ご主人だけれど、実際は奥さまのパート収入を返済にあてていたり、同居する親御さんの年金から、返済に協力していただいているという方もいらっしゃると思います。
その場合の注意点としては、奥さまや親御さんが返済初期に万が一亡くなってしまった場合、返済計画が大きく狂ってしまうおそれがあることです。ですから、返済に協力する方にも、返済協力分の死亡保障を用意しておくと安心です。
ご主人が病気やケガで働けなくなったとき、ローンが返済できなくなるおそれはないでしょうか?
会社員の方(健康保険加入者)は、療養のため働けなくなっても、1年6カ月までお給料の6割を受け取れる「傷病手当金」という制度があります。また、会社によってはそれ以外にも休職中の手当てがつくこともあるので、一度調べてみましょう。ただ、1年半を超える療養がつづく場合や自営業の方には備えが準備されていないというリスクがあることを知っておいてください。
心配な方は、収入が一定期間以上とだえた時に、毎月お給料のように保険金を受け取れる「所得補償保険」を検討してみましょう。
繰り上げ返済には2通りの方法があります。期間を短くしたいなら「期間短縮型」、月々の支払いが不安なら「返済額軽減型」がおすすめです。
◆◇◆ M家が1年後、300万円を繰り上げ返済した場合 ◆◇◆
期間短縮型 ・・・ ガンガン返して、早くローンを終わらせたい方向き
Merit : 返済期間が短くなる。利息削減効果が多い。
返済額軽減型 ・・・ 将来返済額が負担になりそうな方向き
Merit : 毎月の返済額が減る。
金利にも固定金利や変動金利など種類はさまざま。メリット・デメリットを知って、家計にあった金利を選びましょう。
短期固定金利(2〜3年以降変動金利) & 変動金利のポイント
メリット | 当面の返済額を安くできる。元金の減るスピードが早い。 |
デメリット | 今後金利が上昇した場合、返済額、金利負担ともにアップするおそれあり。 |
向いている人 | 返済額がアップしても、対応できる経済的余裕のある人 金利の動向に敏感に対応でき、低金利の恩恵を受けたい人 |
向いていない人 | 家計の負担限度ギリギリでローンを組む人 返済額がアップするのは耐えられない人 ⇒ 全期間固定金利、または長期固定金利でローンを組みましょう。 ※ 頭金を1割以上用意できる方は、「フラット35」がおすすめです。 |
※ 「フラット35」とは、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)と民間が提携して実現した長期固定金利住宅ローンの総称です。
3000万円を35年返済で借り入れた場合 (元利均等返済)
※「元利均等返済」とは、月々の返済が全期間一定額である、住宅ローンの一般的な返済方式です。
5%の返済額は、1%のときの約1.8倍にもなります。また、金利がアップすると、元金がなかなか減りません。
Mさん談 : 勉強になりました!うちはひとまず「返済額軽減型」で繰り上げ返済を実行したいと思います。
雑誌『アー・ユー・ハッピー?』2005年6月号掲載分 2009.3.3 再編集
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