運 用 用 語 集
金利
お金を貸し借りするときの手数料。貸し借りするもの自体がお金なので、「元金の○%」という表し方をします。 →利率もほとんど同じ意味です。
利息
金利がつくことによって受け取れる「金額」のこと
利回り
実際の投下した資金に対して、いくらの運用利益が上がったかを%で表すもの。
例)利率5%・額面100万円の金融商品を、98万円で買った場合
利率 : 5% 利息 : 100万円×5%=5万円 利回り : 5万円÷98万円×100=5.10%
債券
国や県・企業などが、お金借りるために発行する借用証書のこと。額面当たりの利率は、発行する時点で決まっています。発行元が破産しない限り、額面金額が保証されています。(額面金額という言葉を使う理由は、「額面100万円」の債券でも、市場で売り買いできるものだと、102万円や98万円の値段が付くことがあり、購入金額=額面金額にならない場合があるからです)
株式
会社が事業を営むために必要な、元手資金を提供(出資)してくれた人たちに発行する証書。株式をもつ人を「株主(かぶぬし)」といい、「会社が活動して得た利益を配当として受け取る」ことや、「会社の経営に一部参加する(株主総会に出席して意見するなど)」ことができます。
株式の電子化
株式は、今までは紙製の株券だったのですが、2009年6月以降は完全にペーパーレス化(電子化)される予定です。もしご自宅や貸し金庫に上場企業の株式を保管している場合は、なるべく早く証券会社などに相談し、株式保管預り機構に預ける手続きをとりましょう。
株式投資
会社の規模がある程度大きくなり、審査に通ると、株式を市場に流通させ、自由に売り買いしてもらえるようにすることができます。これを「株式の上場」といい、株を売買する為の市場を「証券取引所」と言います。株式を売り買いすることで利益を得ようとすることを株式投資といいます。
投資信託(ファンド)
多くの人から集めたお金を、投資の専門家が運用し、得られた利益を、お金を出した人に配分してれる金融商品。運用の経験が少ない人や、1万円からの小額から運用したい人でも、プロが行う分散投資に参加することができるので、優れた仕組みの金融商品と言われています。
インデックス
市場全体の値上がりや値下がりを表す指標のこと。日本株式では次の2つが有名でよく利用されています。
日経平均
東証1部に上場している企業の株式のうち、代表的な225銘柄をセレクトして株価を平均したもの。
TOPIX
東証1部に上場している株式の時価総額(株の値段×株の数のすべての合計)を、表した指標。1968年1月4日を100として、どれだけ変化したかで表現します。
ベンチマーク
あるファンドが、運用成績の目標にする指数やファンドのこと。
例えば、「AファンドはTOPIXをベンチマークとします」と書いてあれば、「Aファンドは、TOPIXを目標にし、TOPIX以上によい運用実績を出せるように積極的な投資をしていきます」という意味。
PER (株価収益率・Price Earnings Ratioの略)
企業が実際に出した利益に対して、株価が割高か割安かを判断する為に使われる、代表的な指標のひとつです。企業の税引後の利益を発行株数で割ると、「1株当たりの利益」が出ます。現在の株価を、この「1株当たりの利益」で割るとPERが計算できます。
PERは市場の長期金利が上昇すると低くなるという傾向がありますが、おおよそ20倍以内でしたら、株の値段は企業の実力に対して適正または割安といわれています。25〜30倍を超えると、割高と考えられています。
短期金利と長期金利
短期金利は、「短い期間(1年以内)のお金のレンタル料」のことで、国(日銀)が決めます。「ゼロ金利」とは、このお金のレンタル料を日銀がゼロ%にして、企業や個人がお金を借りやすくすることで景気回復を図った政策でした。
お金にレンタル料がつかない「ゼロ金利」というのは、人類史上他に例を見ないといわれるくらいめずらしいことで、将来間違いなく世界経済史の教科書に取り上げられる出来事でした。長い人類の歴史上では、金利は5%前後であることが多かったようです。
一方、長期金利は、「長期(1年以上)のお金のレンタル料」のことで、市場のニーズで決まります。お金を長期で借りたい人が多ければ金利は上昇し、貸したい人が多くてお金が余り気味だと、金利は低下します。
単利と複利
単利は「元本」に対して、毎年(毎期)一定の利息がつきます。複利は「元本+受け取り利息」に対して利息がつくので、何年もたつと複利の方が大きく増えます。よく、「借金が雪ダルマ式に増える」と表現するのは、複利計算で支払利息が膨らむためです。
単利と複利の運用益の差
利回り | 1% | 3% | 5% | |||
---|---|---|---|---|---|---|
単利 | 複利 | 単利 | 複利 | 単利 | 複利 | |
5年 | 1,050,000 | 1,051,010 | 1,150,000 | 1,159,274 | 1,250,000 | 1,276,281 |
10年 | 1,100,000 | 1,104,622 | 1,300,000 | 1,343,916 | 1,500,000 | 1,628,894 |
20年 | 1,200,000 | 1,220,190 | 1,600,000 | 1,806,111 | 2,000,000 | 2,653,297 |
電卓を使った複利計算のカンタン計算法
例)100万円を1年ごとに5%複利運用すると10年後にはいくらになるか?
<電卓の操作>
「1.05」「×」「×」「=」「=」・・(「=」を9回押す)・・「=」「×」「100万円」
=1,628,894円
固定金利と変動金利
決められた預け入れ期間(ローンなら返済期間)中に、当初約束された金利が変わらないのが固定金利です。変動金利は、市場や金融機関の都合で、定期的に、又は随時、金利が見直されます。