フラット35をさらにおトクにする裏ワザ
2010年9月22日
ファイナンシャル・プランナー 渡邊英利
より効果的な節約をお考えのあなたに質問です。
住宅ローンにまつわる3大コストって、ご存知ですか?
とつぜんこんな質問をされても、困ってしまいますね??
答えは・・・
1.金利(利息) 2.保証料 3.団体信用生命保険料(団信特約料) の3つなんです。
住宅ローンを検討する場合、この3つを中心に比較していきます。なぜこのことをお話ししたかというと、じつは今注目を集めているフラット35(S)を利用する場合に、団信特約料を節約できる裏ワザを紹介したかったからなんです。
団信特約料を節約できる裏ワザとは
一定の性能を満たした住宅を建てたり購入したりすることにより利用できる「フラット35」や「フラット35S」。前回のコラムでもご紹介しましたが、今年は、政府の景気対策によりフラット35Sを利用すると、利息が軽減されるので、とても注目を集めています。
前回のコラムの内容は、コチラ ⇒ 期限延長! おトクなフラット35S
一般的に民間銀行の住宅ローンは、保証料がお客様負担に対して、団信特約料は銀行負担となっています。一方でフラット35(S)の場合、保証料が不要で、団信特約料はお客様負担となっています。
この団信特約料、民間銀行の住宅ローンを借りる場合は、加入が条件となる場合がほとんどですが、フラット35(S)を利用する場合は、加入は任意となっています。任意とはいえ、住宅ローンを借りた大黒柱であるご主人に万が一のことがあったら住宅ローンがチャラになる団体信用生命保険は、加入しておく必要性は高いですね。
ただ、フラット35(S)の団信特約料、支払総額で考えると意外とかかるんです。
裏ワザ効果は、どのくらい?
返済期間を30年間、3000万円借りるとします。現在の平均的な金利水準でフラット35Sを利用した場合、団信特約料は全期間を通じて総額で約180万円がかかります。
これを、とある裏ワザをつかって節約してみましょう。その裏ワザとは、いたって簡単。
団信の代わりに逓減(ていげん)型の保険を活用することにより、人によっては、同じ保障を確保しながら、支払総額を約50万円削減することができる、という試算になります。
※年齢・性別・その他の条件で、削減額は変わります。
この裏ワザ、とても効果が出る人もいれば、逆効果になってしまう人もいます。効果が出やすい人は、どのような特徴があるのでしょうか。
裏ワザの効果が出やすい人は?
1.年齢が若い
2.タバコを吸わない
3.身長と体重や健康診断の結果など、総じて健康状態が良い
保険のなかには、健康状態が良い方には保険料が安くなるものがあります。上記の特徴に当てはまる方は、メリットが出やすいといえましょう。
現在フラット35を借りていらっしゃる方でも、試算してみることで効果が出そうな場合は、切り替えることも可能ですので、少しでも負担感を減らしたいとお考えのあなたには、検討の余地はありそうですね。
渡邊FP、ありがとうございました! 意外と知られていませんが、フラットの場合、団信は任意加入であり、入らなくてもローンを組めるのです(民間の住宅ローンは、団信加入が必須であることが一般的です)。
ということは、団信の代わりに、自分の希望する死亡保険で補う、ということも可能なわけです。
今年からの団信保険料の値上がりと、民間保険会社の企業努力による死亡保険料の値下がりで、保険料の逆転現象が起きるケースが増えてきました。
私が最近担当したケースも、民間の逓減定期(ていげんていき・保障額が段々減っていく死亡保険)で加入すると、保険料が団信の約半分になりました☆ 切り替えた方が、断然オトクです!
ただし、団信との大きな違いがいくつかあります。
・団信から切り替える場合:団信は年払いなので、中途解約できない
・住宅ローンを繰上げ返済しても、保障額・保障期間は減らない
・相続発生時には、住宅ローンという「負債」と、保険金という「みなし相続財産」を相続する状態になる
それぞれの場合、どういう対応が必要か、確認した上で利用しましょう。
この裏ワザ、これからブレイクする予感がしますが、上記のような注意点もございます。「ぜひ利用して、団信保険料を節約したい!」という方は、失敗しない節約をサポートいたしますので、個別相談(初回相談)をご利用ください☆
2010年9月13日発行 ゆりもとFP事務所メルマガ掲載コラム 再編集