子どもを私立に行かせたい! 増える中学受験と家計の費用
2023年12月09日
ファイナンシャル・プランナー ゆりもとひろみ
年々、受験者が増加している中学受験
昨今、中学受験をして私立中学校に進学する数が増えています。 保護者も「やっぱり自分の子どもにいい教育を受けさせたい」「私立の方が教育方針や教育内容がよいのでは」「大学進学に有利だから」という思いから、 私立中学校に進学させるケースも多く聞きます。
2013年には全国の7.1%が私立中学校に進学していましたが、年々上昇し、2022年には7.7%が私立に進学しました(文部科学省「令和4年度学校基本調査」による)。
文部科学省「令和4年度学校基本調査」をもとに作成
なかでも、東京23区の私立進学率は25.5%と、全国でも飛び抜けて高く、「中学受験するのが当たり前」と言われることもあります。 4人に1人は中学受験をして私立中学校に進学をしているのです。
< 私立中学校進学率トップ3 >
順位 | 都道府県 | 進学人数(人) | 進学率 |
---|---|---|---|
第1位 | 東京都 | 313,353 | 25.5% |
第2位 | 高知県 | 16,480 | 18.1% |
第3位 | 京都府 | 64,365 | 13.6% |
文部科学省「令和4年度学校基本調査」をもとに作成
私立進学は、家計への負担が増える
このように、私立への進学者数が多くなってきていますが、経済的な問題に悩まれる方も多くいらっしゃいます。
文部科学省が行った「令和3年度子どもの学習費調査」では、公立中学校の教育費は年間約54万円、私立中学校は約144万円という統計が出ています。 私立に通わせると、一般的に公立の倍以上、学費の負担が発生します。 また、私立中学の受験に備えて通塾されるご家庭も多く、合格前にかかる費用も考えなくてはいけません。
経済的な余裕がないと、なかなか中学受験を考えることはできません。 それでも「子どもがやる気を出して選んだ道だから」と子どもを進学させたいという方もいます。 その場合は、都道府県や地方自治体が行なっている独自の助成金・補助金制度を活用する方法があるほか、 学校が独自に定める奨学金制度・助成制度・特待生制度などが利用できる場合もあります。 制度の適用を受けることができれば、授業料をはじめとする学費の減免を受けることが可能です。
お子さんにあった進路を
今回は中学校進学率を話題に取り上げました。
ただ、必ずしも「たくさんお金をかけた教育」が「子どもにあった良い教育」とイコールかは、一概には言えません。 校風との相性、教育方針や場所、将来の進路など、子どもにとってその学校があっているかどうかを考えるのに、さまざまなポイントがあります。
子どもときちんと話し合い、個性や将来に向き合って、本当に良い学校を選べるといいですね。
ゆりもとFP事務所では、経験豊富なFPが、ご家庭の事情に合った教育費準備についてご相談を受けています。 お子様たちを希望の進路に進ませてあげるためには、今からのどのような手を打って行くべきかをご一緒に検討いたします。 教育費は総額いくらかかるのか、どのように捻出すべきか又は優遇制度や奨学金を活用するのか、 さらに収入ダウンや大黒柱の死亡など予定通りの教育費準備ができなくなるリスクに備える方法等、死角のない教育費準備をサポートしています。 お子様の進路の夢を叶えるため、お力になれれば幸いです。ぜひ一度ゆりもとFP事務所にご相談ください。