トップページ  >  FPコラム  >  第45のワザ 決定版☆カンタン家計簿のつけ方

決定版☆カンタン家計簿のつけ方

2011年5月18日

ファイナンシャル・プランナー ゆりもとひろみ

今回は、
「家計簿って、続かないのよね〜(>_<)」
「そもそも、どうして、家計簿をつけないといけないのかしら」

というお悩み・疑問をお持ちの方と一緒に、 家計管理のキホンを確認したいと思います。 さらに、「一番カンタンな家計簿のつけ方」をご紹介いたします。

そもそも、家計簿をつける目的って、何なのでしょう?

家計改善において、一番大切なのは、「現状の把握」です。 お医者さんが、何の病気か分かれば処方箋がかけるのと同じです。

「とにかくお金に困っているので、どうにかしてください」 とFP相談に来られても、収支の内訳が不明だと、 アドバイスのしようがありません。

ゆりもとは、 「家にはお金がありません」という言葉ほど、 鵜呑みにできない、といいますか、主観的な言葉はないと思っています。

今までの経験上、「お金がない」といっている方の資産状況は、 自己破産寸前の方から、金融資産7,000万円超の方まで 千差万別だったからです。

資産7,000万円の方は、将来の様々な支出を考えると、 安心し切って良いほどのお金はない、という意味でした。

一方、自己破産寸前の方は、多重債務状態で、 もうあと数ヶ月で住宅ローンの返済は不可能になり、 転がり落ちる寸前まできておられるのに、 月々の収支を、正しく把握しておられませんでした。

多重債務数百万円で、自己破産カウントダウン状態の人と、 資産7,000万円の人では、処方箋は全く変わってくるのは ご理解いただけると思います。

家計改善をしたければ、資産状況、収支の現状を把握することが、 非常に非常に大切です。 現状分析に必要な情報を正確に集めることが、 最適な処方箋を出すための8割を占める、 といっても言い過ぎではないと、ゆりもとは考えております。

ですから、 「家計で困っているけれど、何をどうしたらいいのか分からない」 という方には、すぐにでも、家計簿つけることを 始めていただきたいと思います。

とはいっても、市販されている家計簿ノートは、 相当根性がある人しか続かないと思います。 ゆりもとも続きませんでした(>_<)

その理由は、ゆりもとが考えるに、以下のようなものです。

・費目が細かすぎる(どの費目に分けるかで迷い、時間がとられてしまう)

・毎日や毎週つけるような仕組みになっていて続かない
 (つけないと仕事が残っている感じがして、精神的ストレスになる。
  また結構な時間が取られてしまう)

・合計を手計算しないといけない。
 (タテヨコ計算が合わないと気持ち悪く、時間がとられてしまう)

そこで、フツーにめんどくさいという感覚を持っている方でも、 気軽に続けられる家計簿のつけ方をご紹介します。 徹底的な節約を志している方以外は、 この方法で、毎月家計の記録を残せれば充分です。

それでは、【第45のワザ】を発表します。

【第45のワザ】長続きする家計管理をする

ゆりもとのお勧めする家計簿は、 一ヶ月に一回の作業でOKです。

まず、細かい記録作業が必要な項目を限定します。 毎月決まって出て行く支出の大半は、 口座から自動引き落としされているはずですよね。 ですので、管理の目を光らせるのは、 現金支出のみとなります。

現金支出は大半がレシート・領収書に変身しているはずですので、 忘れずにレシートを受け取り、集めておきます。 交通カードに現金チャージしたときなどは、領収書発行ボタンをおせば、 別途メモする必要がなくなります。

レシートが無いものに関しては、 手帳などにメモをしておきましょう。 月に3,000円以上の漏れがないように といった軽めの程度でがんばりましょう。

こうやってレシートを1ヶ月分集めておいたら、 月に1度、エイヤッと集計作業をします。

レシートを費目ごとに分け合計額を出し、金額を記録します。 記録したら、レシートは捨ててかまいません!

…余談ですが、家計簿相談があったときに、 「レシートは記録したら、捨てていいですよ」 とお伝えすると、みなさん、すごく喜ばれます☆ レシートをどうするかも、家計簿が気重になる原因のひとつですね。

(注:確定申告が必要な方は、
   経費になりそうなものは、捨てないでくださいね)

費目例を、以下にご紹介します。 分けて記録しておくと、今後、分析しやすいものです。 家計の事情に合わせて、自由に決めてください。 なるべく項目数は少なくしておくのが長続きのコツです。

 食費
 外食費
 日用品
 夫こづかい
 妻こづかい
 子供費
 教育費
 交通費
 医療費
 レジャー
 特別支出(これだけは、何に使ったかもメモ)

その他、自動引き落としの項目は記帳を見て、 転記すればOKです。 エクセルで表を作れば、計算の手間も省けるのでお勧めです。

できればご主人、お子さんも巻き込んで、 みんなでわいわい集計しましょう。

「あー、ママだけケーキ食べてる!」
「今月、ゲーム3個も買ってたの!」

とお互いの支出チェックもできます。

毎月1回、1時間程度の作業をするだけで、 家計のモヤモヤ感が解消され、見通しが立ちます。 見直しポイントも明確になってくるはずです。

ちょうど切りよく、新年のスタートから、 家計簿もスタートしてはいかがでしょうか?

2011年12月27日 ゆりもとFP事務所メルマガ掲載コラム 再編集


このページの最初へ戻る