トップページ  >  FPコラム  >  第8のワザ 10年間は「満足」が続く 住まいを選ぶ

めざせ!マイホーム取得!を成功させる秘訣 その3

2010年9月27日

ファイナンシャル・プランナー ゆりもとひろみ

前回のワザ 「家に」何を望むのかはっきりさせる で、家を買う(建てる)目的がはっきりしたことと思います。次は、希望にかなった家選びを始めることになりますが、選択肢は「新築か中古か」「戸建かマンションか」ということだけではありません。

「住まい」方にも様々な方法があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。例えば、

 賃貸

「賃貸」は、ライフスタイルや家族の人数に合わせて、住み替えることができます。
一生支払いは続く代わりに、ローンというリスクを背負わずに済みます。
無理なローンを組んで、大きなダメージをこうむるよりは賢明な方法です。


 持家

資産形成を重視するのなら、高く貸せる物件(収益性)か、売りやすい物件(換金性)を選ぶ必要があります。この場合、自分で建てる時でも、貸したり売ったりしにくい、特殊な間取りやデザインには、しにくくなります。

 定期借地

限られた予算を住居にシフトしたいなら、定期借地などで、土地部分のコストを減らす方法もあります。土地を財産にはできない代わりに、「こだわりの住まいづくり」にお金をかけることができます。

家に対する満足度とコストの兼ね合いで、家族会議を繰り返し、決めていくことになりますが、ここで、大きな落とし穴になるかもしれない観点を見落とさないで下さい。

それは、「満足が続く時間の長さはどれくらいか」ということです。

それでは、第8のワザを、お送りします。

【第8のワザ】 10年間は「満足」が続く 住まいを選ぶ

今の時点で、1番優先したいことが叶う家であっても、その期間は、どれくらい続きそうでしょうか?

また、予想外だけど よくありがちな人生ドラマが起こっても、多少は対応できる住まいでしょうか?

例えば、4人家族なのでこの広さでもぎりぎり大丈夫と思って家を買ったとたん、3人目の子供が生まれ、さらに親御さんを引き取ることになり、6人家族になってしまった、という方もおられます。

また、幼い男の子と女の子がいて、思春期になれば部屋を分ける必要があるのに、そこまで考えがいかなくて、子供部屋が1つしかないマンションを買ってしまうだとか、逆に、子供たちに1部屋づつあげたくて、駅から遠くなるのをガマンして、一戸建てにしたけれど、5年もたたないうちに、子供は全員巣立ってしまい、不便な場所に夫婦だけが残されてしまうケースなどがあります。

また、最近シングル女性のマンション購入がブームですが、「もう、一生、独りで生きていくわ」と永住するつもりでマンションを買ったら、いきなり翌年結婚が決まり、彼のマンションに住むことになった方もおられるそうです。

「そういう時は貸せばいいわ」と思う方もいらっしゃるでしょうが、それならば、近隣の家賃相場や空室状況を事前に調べて、すぐに借り手が付く物件か、ローン返済をカバーできる賃料が見込めるのかを把握しておき、予定変更の場合もあわてない準備が必要です。

一生満足して住み続けられる家が理想ですが、ライフステージの変化や、予期せぬ出来事が誰しも起こるものですから、少なくとも10年くらいは、満足して住める家選びを目指しましょう。数年以内に起こりうる、生活の変化を見落としてしまうと、《住み替え》で持ち出しがさらに増えてしまう恐れがあります。

10年以上満足して住めれば、よい買い物だったと思えるはずです。

それでは、次回は、住宅取得のもうひとつの大きな買い物である「住宅ローン」の攻略法を、お話したいと思います。

めざせ! マイホーム取得! を成功させる秘訣 その4 へ続く

ゆりもとFP事務所メルマガ掲載コラム 再編集


このページの最初へ戻る